間取り作りを振り返る。
- 青木 陽平

- 10月6日
- 読了時間: 3分
最近新築を検討していただくお客様との打ち合わせが増えており、
様々なお客様とそれぞれの土地や家族の個性をどう住まいとして形にするか考える機会が集中的にあり、
改めてこの本を読むことにしました。
【間取りの方程式】飯塚豊 著

こちらの本は業界では定番となっている本であり、プロの方だけでなく、家づくりを検討している方にも大変勉強になる本です。
数年ぶりにこの本を一通り読みかえして、私なりに端的にアウトプットしてみます。
この本を一言でまとめると「間取りは積み木式ではなく、パズル式で考える」
になると思います。
【積み木式の場合】
注文住宅でよくあるのが、
1 お客さんの要望を聞く
2 要望を積み木式に玄関→LDK→水回り→etc….と足していく。
3 お客様の要望通りの間取りの出来上がり
のパターンです。複雑な積み木を取り合えず積み上げていく感じに似ていて、
このパターンでは出来上がった建物の形がいびつになることが多いです。
そうすると、
・屋根、外壁の形が不必要に出たり入ったりする。
・耐震も断熱も難しくなりコストが上がったり、性能担保が難化する。
・見積の金額も不必要に上がる。
・メンテナンス、将来のリフォーム、リノベがしずらくなる
・頑張って設計したのに出来上がった形が美しくない。
となります。
これは私もこの仕事を始めた頃は痛感した部分です。
しかしながらこの本の内容をまとめると
【パズル式の場合】
1 お客さんの要望を聞く
2 要望をまず要約し、寸法に押さえ込み、全体の形を決める。
3 要望の中で特に優先すべきことを先に決める
4 お客さんの要望を一つ昇華させた提案を入れ込む
5 全体の形に要望を押さえ込んでいき、全体の形がきれいになるように窓と壁のラインを整える。
こうして設計していくと、
・屋根や壁の形がきれいになり、必要十分な見積に抑えやすい。
・耐震、断熱も追加コストかからずに性能担保しやすい。
・ここがこの家の見せ場 というアクセントが作りやすい。
・メンテナンス、将来の改築がしやすい。
・美しい形を先に決めてから始めているので出来上がると中も外もいいなと思える形になる。
パズルを組み立てるときに基本的に外枠があるのと同じ感覚です。
この設計コンセプトをまとめた弊社のモデルプランがこちらです。
①建物の外枠を決め、そこに配置していく。

②そこに屋根をかける

③外からの見え方を意識し、壁と窓のバランスを整える。


30坪の平屋ですが、4人家族を想定し、効率的な家事導線を確保しつつ、中の居心地の良さと、外から見た形の美しさを形にしました。
他にもまだまだ設計に込めるこだわりはあるのですが、ここには書ききれないのでご興味がある方はぜひ青樹工務店の家づくりを体感できる弊社ショールームにお越し下さい。

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